「そうですか、わかりました
わざわざ、ありがとうございます。なんか、飲みますか?」
大河内は私にそう言ってくれた。
―何気にちゃんとしてんだな、大河内って
でも、私は届けに来ただけだし
二人っきりで特に話すこともなかったので
「別にいいよ〜大したことしてないしね。それに、私もうそろそろ帰るし」
と私は鞄を肩にかけると、玄関の方を指さしてそう断わった。
「そうですか。じゃあ、玄関でちょっと待ってて下さい。」
そう言うと、大河内は部屋から出て行ったので
私も言われた通りに、玄関に行き靴を履いて
―待ってろって、大河内何してんだろ?
私は大河内が来るのを玄関の置物をいじって待っていた。