すると、ずっと鳴っていた曲が途中で急に止まる
それで、なぜか私は思わず拍手をしてしまった。
―うん。なにしてんだろ、私
そのせいで、彼は私に気付いたのかビクッてなったあと
こちらを向き、私だったからなのか安心して息を吐いた。
その人がこっちを見た時に、私は見逃さず彼の顔をはっきりと見ていたんだ。
髪型はいまいちだったけど、綺麗な顔をしていた。
すると彼はいつのまにか立ち上がっていて、そして彼の口から驚きの言葉が発せられた。
「下川さん?」
と彼は不思議そうな顔をして、私にそう尋ねた。
―なんでこの人、私の名前を知ってるの〜
私は表情には出さないけど、内心驚いていて少しパニクっていた。