―タッ、タッ、タッ
階段を登る音はダルそうなんだけど、話を楽しそうにしながら階段を登る三人の女の子
その中の独りが私であって、この物語の主人公みたいな感じ
「ねぇ夏(ナツ)、今日は彼氏との約束はないの?」
明るく染めた髪の女の子がタッタと階段を登り、私より三段くらい高い所から尋ねた。
彼女の名前は美嘉(ミカ)
私の大切な友達、私は美嘉を見上げ足を止めてから答えた。
「最近は週末とかにたまにデートするくらいかな?てか、学校でいつも会ってるしねー」
「そっかー夏は、亮(リョウ)くんともう安泰気か」
美嘉は笑いながらそう答えると、私の隣にいる黒髪の女の子にも同じような質問をした。