見覚えのないような、あるような道を私は嫌々歩いていた。
太陽はオレンジ色になりかけはじめていて、沈む準備をしているようだ。
私は、早く帰りたいーって欲求が出てきはじめていた。
―だってここって住宅街で、大河内の家がどれだか分からないだもん
それに、もうさー迷って10分は経ってるからぁーダルい
なので、私は緒形先生から貰った下手な手書きの地図をポケットから取り出し見返して見ると
「多分、この辺だよね〜」
と思い、また辺りをクルクルと見渡した。
でも、大河内って表札は一切見当たらなかった。
ーつか、地図の下手さに余計に苛立つし
私は完璧に諦めかけた時に、ちょっと先に他の家より大きい家をたまたま見つけた
なんとなく、私の勘で「あそこだ」って私はそこに向かったんだ。