「じゃあ、マジで頼んだ」
「頼まれましたっ」
私はイスから立ち上がった。
そして、封筒を片手に出口に向かうと
「気をつけろよな」
緒形が大きい声でそう言うので、また職員室にいる教師たちの注目の的に
―はぁ〜空気読んでよね、恥ずかしいし
てか私、最近溜め息多くない?幸せ逃げちゃうじゃんってキャラじゃないか
そんなことを考えながら、私は美嘉たちが待っている教室に向かっていた。
学校は放課後だし、金曜なので校舎には人はいなくて静かだった。
聞こえるのは、部活をしている人たちの声で
それを聞くと、なにか打ち込めるモノがある人はいいななんて思う時もあった。