「あんたは、ぼーっとし過ぎ」
とか
「はっきり、返事しなさい」とか
美嘉に注意されて小さくなっている大河内を、私は見てるのが辛くなってきて
さっきのことはムカつくんだけど、でもだんだんと可哀想にも見えてきたし
それに、私に非があるしで
「ねぇ、美嘉
そんなことより、早くカラオケ行こうよ〜部屋なくなっちゃうしさ」
と私は大河内を助けるために、強引に話を変えてあげた。
―大河内、感謝しなさいよっ
と私が心の中でそう思っていると、美嘉は時計を見たあと「うん、そうしよっか」と納得し
そして、大河内に「以後、気をつけるように」と言って
亜美の背中を押しながら、教室に向かって二人は歩き始めた。