『だってアキが本気で好きだったのは冬子だけだもんね!』


パァン


頬に衝撃が走った


『……何すんのよ!』


私は紗耶香に掴みかかり体を揺らす


机やら椅子がガタガタと音をたてて倒れる


お互い髪を引っ張ったりもうめちゃくちゃだった

クラスの皆も私達を避けるように壁に移動する


私は…どうしても許せなかった


折角 春汰が作ってくれた平穏な日々を


たった一人のせいで壊される事も


イジメがどんなに醜いかを気づいてくれない事も

高校生にもなっていつまでも気づかないなんて...