「ヤバい!冬子のクラスの奴ら戻ってきたよ」


『いいじゃん別に…貸して!』


私は冬子の教科書を持って冬子の教室に向かった


教室に行くと案の定冬子は教科書を探していた


『ねぇ…何探してるの?』


ニッコリ笑って冬子に話しかけた


「………」


冬子は無言だったけど構わず続けた


『もしかして…これ?』


机の上に教科書を並べた


見た目的には何の変化もない教科書


『落ちてたから拾っといたから』


今度は思い切り睨みながら言った


目も合わせようとしない冬子にムカつきながら私は教室を出た


…今頃必死に教科書をチェックしてるに違いない


中を見てかなりショックを受けてるに違いない


でもね冬子...


私はもっと辛かったんだよ?


私の方がずっと可哀想なんだよ?


だからね…これは仕方ない事なの