後ろから薫風の声が聞こえる。


「はぁッ!!!!!っておい!待てよ!!妃奈乃━━━!!」



薫風に追い付かれ、腕を捕まれた。



「はぁ…はぁ…はぁ…」


やばっ!苦しい…
走りすぎた。



薫風は驚きを隠せないような顔をしている。
そして・・・



「妃奈乃好きな人いんの!?誰!? てかいつから!!??えッ━━━━!!妃奈乃が恋したって事??男嫌いの妃奈乃が━━━!!ありえねぇ〜まぢかよ!!」



かなり混乱しているみたいで、一人で止まる事なく話し続けている。



そんな薫風とは逆にあたしは、自分の顔が恥ずかしさで赤くなるのを感じていた。