たったそれだけだったのに…
どうして神様はこんなにもあたしを振り回したんだろう…?





あたしは待ち合わせの書店まで足を運んだ。
目の前には、“北村書店”



今日は2人との約束の6日だから。




「杏!待ってたよ!」




1歩書店に入ると、灯(アカリ)が声をかけてくれた。
声のする方に足を動かして行く。




灯の近くに行くと、後ろから竣(シュン)もでてきた。




「よぉ!久々」




竣は元気良くそう言うと、満面の笑みで迎えてくれた。
あたしの1番落ち着く瞬間。




2人は、唯一の心の支えだから。
2人が居なかったら、きっと今もあたしは泣き続けてるんだろう…




元々毎月6日はあたしにとって大切な大切な日だったから。




ねぇ、あなたはもう忘れてしまったの…?
あたしは…




きっと一生忘れられないよ……