相変わらず、嫌な会話だけが続く。

電話の相手は、いつものように、

『そうだ、お前の居場所は裏だけだ。
表の〝真影紘夜〟は借り物ってことを覚えておけ』


「言われなくても、あんたのように愛想笑い振りまく表に興味はない」

『興味はなくとも、今度のパーティーではしっかり〝真影〟の人間を演じることだ。
この前のような騒ぎをおこすなよ。
昔からの馴染みの客や親戚達も来るんだからな』


「いわれなくても」


『一通り挨拶すませたら、体調が悪いと言って、お前は〝仕事〟しろ』


「……あぁ、わかってる」



わかってる。
いつものことだ。そう、いつものこと。



今度のパーティーでの俺の役割も、
この事務的で悪意さえ感じる会話も、


すべてーー