「こんにちは。」







「金髪、良く似合ってマスね?」







莉子ちゃんの言葉に、髪をガシガシ掻いた光喜君が「言うやな…、やり過ぎたんよ。」と、莉子ちゃんを睨んだ。






「なあ、たこやき、頂戴よ。」






「こっちやねん、店。

愛ちゃん、来て?」






私の右手を掴んで、少し向こうのテントを指差した光喜君に沙穂ちゃんが口を尖らせた。






「光喜、愛子にあんま、気安くせんといた方がええんと違う?

幸谷先輩に見つかったら、ボコられんで?

先輩、愛子に溺愛やねんから。」







「ほら、沙穂も、おいで?」







沙穂の言葉を軽く受け流した光喜君が、私の手首を左手で掴んだまま、沙穂ちゃんの左手を右手で繋いだ。







「両手に花や~。」






なんて上機嫌の光喜君に、戸惑う私。

それでもそんなのお構いなく前に進む光喜君。

反対側で「愛子、ごめんな、コイツ、アホやねん。」と、大きな声で叫ぶ沙穂ちゃん。






う…、余計、恥ずかしいよ。






「「「うわ、光喜、マジで、姫連れて来た~。」」」





テント前…





いっぱいの男の子達…





こ、怖い…