クスクス笑う私に、「意味違うんわかれや~。ばあちゃんに、こんなんせーへんし。」って、行き成り、私を組み敷いた雅斗くんが、私の手首を押さえたまま、口角を上げた。
そして、私を真上から至近距離で見下ろして、「好きや…。」なんて吐息交じりに囁くのは、反則だよ…。
「愛ちゃん。
今日、塾、休んで?」
私の鼻のてっぺんにキスをして、悪戯に笑うから、私は、頷くしか出来なくて…。
「でも、9時には家へ送るから…」
急に寂しそうに瞳を揺らすから…
「それまで、抱っこさせてよ…」
私の返事も待たずに、触れるだけのキスを何度も繰り返した雅斗くんが、私をそっと座らせた。
そして、ステレオのスイッチをオンにして、音楽を流した。
ベッドに凭れた雅斗くんの足の間に、座った私。
「抱っこ、させーや?」
よいっしょ…なんて、雅斗くんの腕がお腹に回って、雅斗君の胸に凭れる格好になった。
ドキドキ煩い胸は誤魔化せないよ…。
「…そんな、ドキドキせんでも、今日は、えっちぃこと、せーへんから安心し?」
「///でも、ちょっと、なんか…」
「ええやん、離れんでよ。
愛ちゃんのこと9時まで抱っこさせてくれんやろ?」
こんな甘えん坊…な雅斗くんにまたいっぱい恋に落ちた夜。
切なさと苦しさ、辛さを少しでも分かち合えればいい…。
雅斗くんの酷い心の傷をどうか私で癒せれば…と、願った。