フワ

フワ

フワ…





小さい煙の輪っかが一つ二つと頭上に吐き出される。







「凄い(笑)。」







フワッ・・・







「うわ、失敗や。

四個しか出来へんかった。」







大袈裟に項垂れる幸谷君が可愛くて俯いた幸谷君の髪をそっと撫でてみた。






「可愛いッ」






パッと顔を上げた幸谷君が私の手首を掴んで目を細めた。






「また、可愛い言うたな?

お仕置きやな(笑)。」







お仕置き?






クスッと笑った幸谷君の顔が近づいたかと思ったら、唇に柔らかい感触。

そのまま顎に手を添えられて、そっと口を開くように誘導されるままに開く唇。






クチュッ…






体中が痺れるような深いキス。

何も考えれなくなる甘くて愛しいキス。






舌先が私の口内を翻弄して思考回路が停止される。

蝉の声と波の音を聞きながら繰り返される甘ったるくて激しいキスは、今日何度目かのキス。