いつも部活や教室で見ている、ニコニコした持田の表情とは違った顔に 俺は目を逸らすことができなくなった。 「……見て、ないけど。なんで?」 できるだけ表情を変えないように俺がそう返すと 持田は一瞬切ない表情をして でも次の瞬間 いつもより弱々しい笑顔で 「そっか……なんでもない。今の話、忘れて!」 そう言って俺から視線を逸らしてしまった。 ごめん持田。 俺は嘘つきだ……