「そうだ持田。」


俺が急に話かけたから、持田は驚いたようにビクッと身体を反応させる。




「お守り、ありがとう。あれがあったから、ここまでこれた。」




地区大会も


県大会も




大事な局面で不安とプレッシャーに押しつぶされそうだった時、


俺はお守りを握りしめて心を落ちつかせた。




だからこのお守りにも、このお守りを作ってくれた持田にも、俺は凄く感謝している。






「…ねぇ、琢斗。」


それまで俺から視線を逸らしていた持田が、



俺を真っ直ぐ見つめ、真剣な顔で俺に聞いてきた。







「お守りの中身、見たりした…?」