針と糸を持って手芸をしているようだ。
「見て、私のクマちゃん。可愛いでしょ?」
一人の女子が出来たものを見せている。遠目だったが、よく出来ていた。
「……」
俺は何気なく立ち上がり、その女子達に近付いた。
「上手いね」
「あ、綾瀬君!」
俺が声をかけると女子達は何故か驚き、動揺した。いきなり声をかけたせいかな。俺は特に気にせず、
「そうゆーのって、簡単に出来るの?」
「え?あ、うん。形を作って、中に綿を入れるだけだから」
「へー」