「空悟、父さんが新しい飛行機買って来てあげるから」
罪を感じてる父さんは空悟の頭を撫でながら言うけど、空悟は思いっきり首を振る。
「いやー!!」
「空悟…」
あの飛行機は、空悟の三歳の誕生日の日に母さんから貰ったもの。母さんとの思い出が少ない空悟にとって、たった一つの宝物。
無茶に遊んでたせいか、飛行機の機体は汚れ、翼も折れていた。父さんも悪気があった訳じゃないけど、空悟はボロボロの飛行機を大切にしていた。