空悟は思いっきり剣を振り上げ俺の腹を殴った。まだ三歳だから痛くなかったけど、俺は腹を押さえその場にうずくまる。
「うわー、やられたー」
「やったー」
泣いていた事も忘れて喜ぶ空悟。やっぱり笑っている顔が一番空悟らしい。
「兄ちゃん、もう一回」
「えー」
その時、俺は周りの視線に気付いた。
先生を始め、子供を迎えに来たお母さん達やその子供が呆然とこちらを見ていて、純太に至っては必死に笑いを堪えている。
俺は一気に恥ずかしくなり、空悟と鞄を手に取った。