アタシの耳には、残念な声が聞こえていた。
『そーかぁー…一哉と別れちゃったの』
「元から付き合っているとかいう関係じゃなかったんで…いいんです」
人生の先輩、
境さん。
に電話で結果報告
なぜがメールではなくて、アタシの気持ちを今すぐにでも伝えたかった
…一哉と別れたということを
『一哉は意地悪なの…そういうことに関しては』
「…意地悪は、嫌いです」
アタシがキッパリと言う。
電話の向こうから、境さんの笑い声がする
こういうところに一哉は好きになったのだろうか―？
『アタシも。そういうところに惚れちゃったから、さ…』
そんな
悲しい声をして…
