先生・・・。
「何泣いてるんだよ。」
「そんな不意打ちなしだよぉ・・・。」
「え?」
「本当は浴衣姿なのに反応が薄くて寂しかった・・・。」
「ごめんな。ちゃんと最初に言えば良かったな。」
「ううん。今言ってもらえたから、それで十分・・・。」
「本当に浴衣似合ってる。」
「ありがとう。唯先生と一緒に浴衣作ったんだよ。」
「まじで?」
「この日のために。先生に見てほしかったから・・・。」
「俺以外にその浴衣姿見せるなよ。」
「先生だけだもん。」
「当たり前。」
二人でベンチに座って何も話さないで星を見る。
傍から見たらつまらないかもしれないけど私達にとっては幸せなんだ。
「先生。」
「ん?」
「お願いしない?」
「え?」
「七夕っていえば短冊に願い書くでしょ?ここに短冊はないから直接、星にお願いしようよ。」
「よし、やるか。」
二人で目を閉じて願う・・・。