天の川は空の彼方までキラキラして続いていた。
「ここは星が良く見えるから、もしかしたら天の川も見えるかも。って思ったけど本当に見れるなんて思ってなかった。」
「私ね、天の川を見たの初めてなの。絵本とかテレビでは見たことがあるけど生ではなかったんだ。凄く綺麗だね。」
「俺も天の川見たの初めて。」
「そうなの?」
「ああ。柏木と見れて良かったよ。」
「私も。」
二人で天の川を見つめる。
静かにゆっくり流れる時間。
それを共有できる幸せ。
「織り姫様と彦星様も会えたかな?」
「きっと会えたよ。」
「そうだよね!こんなに綺麗な天の川なんだもんね。」
きっとね、織り姫様も私と同じ事を考えてると思う。
二人で時間を共有できるのはとても幸せなんだ。って・・・。
「似合ってる。」
「え?」
「浴衣。」
私の方を向く先生。
「浴衣すごく似合ってる。浴衣姿見た時に言おうと思ったけどあまりにも綺麗だったから。」
そういって空をもう一度見上げる。