七夕の夜・・・。



空には満天の星。


七夕に晴れる事は珍しいから、なんか嬉しいな。


先生が迎えに来てくれるのは8時。

本当は、もっと早く会いたかったけど、この時間が重要なんだ。って言われたから渋々ね。


唯先生には先生と結ばれた日に全部ちゃんと話した。


唯先生は何もかも分かっていたみたいで、



「良かったわね。私はいつでも二人の味方よ。」


とだけ言ってくれた。



8時近くになって携帯が光った。


先生が孤児院の門まで来た。っていうメール。


私は急いで門まで走る。


門の向こうには愛しの先生の姿。



「先生、お待たせ!」



「いや、大丈夫。今日は浴衣なんだな。」



「七夕だからね。」


そう今日の私は浴衣姿。

この日の為に唯先生と一緒に作った。
凄く大変だったんだよ。
毎日徹夜・・・。

それもこれも先生に少しでも綺麗だと可愛いと思ってほしいから。



「じゃあ、行くか。」



・・・あれ?


何も言ってくれないの?

ちょっとショックだな・・・。


頑張ったのにな・・・。



「柏木?どうかした?」



「ううん。どうもしないよ!」



せっかくのデート。
浴衣の事に触れてもらえなくても落ち込んじゃだめだよね。