「ねえ、先生。」
「ん?」
「何で私にだけこんなに優しいの?」
「それ聞く?!」
「教えてほしいな。だめ?」
「だめじゃないけど・・・。」
「教えて・・・?」
先生は一呼吸して言った。
「特別だから。」
「え?」
先生は私を一度、離して
真剣な目で私を見つめる。
「好きだ。」
「え・・・?」
「生徒にこんな気持ちになるなんておかしいって分かってる。お前に嫌われるのも分かってる・・・。けど、好きなんだ。」
先生が私を・・・?
本当に・・・?
涙が止まらない。
叶わないって思ってたのに。
「私も好き。」
「え・・・?」
「先生が好きです。」
「本当に?」
「ここで嘘ついてどうするの?」
「そうだけど、信じられなくて・・・。」
「私も夢みたいで信じられないよ・・・。」
お互いの頬をつねって
現実であることを知る。
「夢じゃないんだね・・・。」
「ああ。夢じゃない。」
「嬉しい・・・。」
「俺も。」
先生はそういって抱きしめてくれた。
「教師と生徒だから、あまり目立つ場所とかには行けないけどいいか?」
「先生と一緒なら、それでいい・・・。」
「毎日、教官室来いよ。」
「うん。」
「絶対に離さないから。」