「おはよっ!唯先生!」



「おはよう。澪ちゃん今日は一段と早起きね。」



「だって一年が決まるんだよっ!じっと寝てられないよ!」



「今日から澪ちゃんも高校2年生ね。どう?恋とかはしてるの?」



「しないよ。したくないもの。」


・・・見栄っ張りな私が見栄を張る。


恋したくないなんて嘘。本当は恋をしたくてしょうがないのに・・。


何処か踏み出せない私がいる・・・。



「そうなの?恋はいいのに・・。澪ちゃん、じゃあ他のお寝坊さんを連れてきてくれるかしら?」



「はーいっ」


私はこの施設で最年長。皆の起こし役も大抵は
私がする。


「行ってきまーす!」



「気をつけてね。」


施設を出ると優しい春の風が頬を撫でる・・
なんだかいい事が起きる予感がした。


校門前には既に長蛇の
列・・・何人いるんだろう?
皆、一年一緒にいることになる仲間が気になるんだよね・・。


「みーーっ!」



「サオおはよっ!クラス名簿もらった?」



「もちろんっ!私達また一緒だよー!あ、澪にも名簿貰ったからあげるねー!」



「ありがとっ!さすがサオだねっ!」



「エヘッ♪ていうか、うちのクラスの担任、新任らしくて、しかも超イケメンらしいよっ!」



「そうなんだあ・・サオにとっては楽しみだね!面食いだから!ふふ」


「面食い万歳だから!
ふふふ・・どんな人かな?
あっ!始業式始まるよっ!いこっ!」