「何で知ってるのかって顔してるわね。見れば分かるし唯先生からも聞いてるわよ。素敵じゃない、先生と生徒の恋なんて…」
心さんが不安そうにしている私を抱きしめた。
「大丈夫。あなたたちの恋は大変だけれど、私たちがついてるし応援してるわ。私は澪が幸せな表情をしているのを見れたのが凄く嬉しかった。この劇に携われて良かった…」
「心さん…ありがとう」
私は何て周りの人達に恵まれているんだろう。
心さんの言葉でより強く感じることが出来た。
「ほら、時間ないんだから着替えるわよ!髪型も直すわよ!」
「うん!」
私は急いで純白のドレスに着替える。
すると、先生から一通のメール…。
【教官室で待ってる】
私は高鳴る鼓動を抑えながら何とかお色直しが終わった。
「ほら、澪。これをあげる…」
心さんが私の髪に付けてくれたのは小さなティアラ。
「うん、お姫様の完成ね…。いってらっしゃい」
心さんにそう言われ、走れないから早歩きで先生の待つ教官室へ向かう。
コンコン…
「どうぞ」
「失礼します…」
やっと先生に会える。
先生はこの姿を見たらどう思うかな?
色々な事を考えながら、ゆっくり教官室の中へ入った。