相変わらず大きなマンション…。
エレベーターで先生が住む12階に着けば突き当たりが先生のお家。
そういえば先生の家に来たのって先生が風邪を引いた時以来…。
まだ付き合ってない時で、それに雷雨がひどかったから先生が家に泊めてくれたんだよね。
「なにしてるんだ?入れよ」
玄関から聞こえる先生の声で現実に引き戻される。
いつの間にか空いていた扉をくぐり抜けて、いざ先生のお家の中へ!
でも、やっぱり
…ドキドキする。
前に来た時もドキドキしたけど、今が一番ドキドキしてる…。
「おじゃまします」
そう言ってリビングに行けば、広がるのは以前と変わらないモノトーンの世界。
「緊張してるの?」
先生がいきなり耳元で囁いてきた。
「きゃっ…!」
先生は驚いて近くから離れようとする私の腕を素早く掴んで私は先生の腕の中に収まった。
「緊張してるの…?」
さっきより何倍も甘い声で耳元で囁く先生…。
「…緊張してないもん」
「じゃあ、何で静かなの?他の男の事、考えてた?」
先生は囁きながら私の耳に息をさりげなく吹きかける。
「っ…。他の男なんていないもん…。私は先生しか見えてないから…」
完全に先生のペースにはまってる私は何とか仕返しがしたくて普段はやらない事をしてみる。
「…本当はすごく緊張してるよ。だって先生の事大好きだから…」
先生の胸元に両手を添えて寄り添う形にしてからの上目遣い。
…どうかな。