「劇か…確かに面白いかも!」
一番最初に話に乗ったのは沙織。
「やることは飲食系よりも色々あると思うけど、絶対楽しいよ!」
私も沙織達に賛同した。劇なんて絶対楽しいはず…。
昔に孤児院でやった時も大変だったけど、凄く楽しかった思い出がある。
「皆、どうかな?やってみない?」
三枝ちゃんがクラスを見回す…。
「やってみたい!」
クラス中からそんな声が次々と湧いてきた。
「それじゃあ、今年の出し物は劇にします!皆、頑張ろうね!」
こうして、私達のクラスは劇をやることになったんだけど、次々と色々な課題が見えてきた。
まずは台本をどうするか…。
どうせやるなら、オリジナルをやりたいって意見が続出…。
でも台本を書ける人なんかクラスにはいなかった…。
次にキャストはどうやって決めるか…。
次に劇に使う道具はどうするか…。
そして最大の課題は、皆の練習をどうするか…。
個々に皆、部活をしているからなかなか練習時間が合わない。
何を出し物にするかっていう第一関門は突破したけど、次の壁にぶつかってしまった三枝ちゃんは話し合いが終わってからも頭を抱えていた…。