「柏木さん、1年の時は彼氏いませんでしたよね?」
「はい。2年からです。付き合ったのも最近です。」
「そうなんですか・・・。」
「私は今の彼を運命の人だと思ってます。でも本当に彼を運命の人にできるように毎日、必死なんですよ。」
そう、全ては今年の春から。
運命というのは、ただの夢に過ぎないんだ。
それを本物にするには自分で努力しなければならない。
「霜崎くん。」
「はい?」
「私を好きになってくれてありがとう。」
「え?」
「霜崎くんの気持ちには答えられないけど、私にちゃんと伝わったよ。15年近くも私の事を好きでいてくれてありがとう。」
霜崎くん。
ありがとう。
「だから、もう私に縛られないで・・・。」
「え?」
「霜崎くんには、これからいっぱい出会いがある。恋だってするかもしれない。
でも私に縛られてたら新しい恋も出来ないし前にも進めないよ。
私は霜崎くんの彼女にはなれないけど、霜崎くんを心から愛してくれる子がきっと現れるはずだよ。
だからもう私から離れてもいいんだよ・・・。」