「私ね、先生と色々あった時期があって、その時に一人でここに来たの。夜だったから唯先生が心配して私が帰ってこないって先生に電話して、先生が迎えに来てくれたの。」
「来るっていうか逃げるだろ。」
「逃げてはないよ!・・・多分。」
お似合いだな。この二人。
「でも何で私が飛び出した事知ってるの?」
「沙織のお母さんから連絡があったの。」
「え?」
「沙織の携帯からかかってきて沙織を知らないかって。」
「そうなんだ・・・。」
「何があったのかは分からないけど、お母さん心配してたよ。」
「・・・・・。」
「沙織。」
「なに?」
「話聞くよ。」
「え?」
「七夕の日にかかってきた電話からおかしいと思ってたの。深夜にかけてくるなんて普通の時の沙織なら、ないでしょ?
何かあったのって聞こうとしたけどタイミング逃しちゃって・・・・・。」
今なら話せる?
今なら・・・。
「あのね・・・。」
私は全てを話した。