もっと澪と一緒にやりたいことがたくさんある。
でも、そんな事を言える勇気は私には無かった。
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「沙織。」
「なに?お母さん?」
「どっちについていくか決めた?」
「・・・・・まだだよ。」
「来週までにはちゃんと決めてね。」
「どうしても離婚するの?」
「え?」
「どっちについていっても、ここを離れるの?」
「そうね。ここにはお父さんと沙織との思い出が沢山あるから思い出しては切なくなるかもしれないでしょ?だから敢えて離れるの。」
「高校も離れるの?」
「そうね。新しい高校で頑張る形になるわね。」
「・・・・勝手すぎる。」
「え?」
「勝手すぎるよ!」
「ちょっと沙織!どこに行くの!?」
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今、何時かな?
かなり暗くなってきちゃった。
携帯がいつも入ってるワイシャツのポケットに手を伸ばす。
・・・・あれ?携帯がない。
そっか。置いてきちゃったのか・・・。