『あ!そうなのね!ごめんなさいね・・・。』



「もし孤児院に来たら唯先生から電話があると思います。
でも、ないので多分来てないと思います。」



『そう。ありがとう。じゃあ・・・・。』



「待ってください!」



『え?』



「沙織は私が探します。沙織が行きそうな所を探してみるので沙織のお母さんは家にいてください!」



『でも・・・。』



「私に行かせてください。」



『分かったわ。』



「ありがとうございます。見つかったら連絡します。」



電話を切ると先生が心配そうに見つめてくる。



「沙織を探さなきゃ。」



「車に行くぞ。」



「え?」



「一人じゃ行動範囲が限られるだろ。車なら広く探せる。」




「でも・・・。」



「仕事は片付いたから大丈夫。」



「先生、心当たりがあるの。」



「よし、行くぞ。」



私と先生は荷物を持って
急いで車に向かう。



沙織、七夕の電話は何かあったからかけてきたんだよね。

普通、沙織はあんな時間に電話かけないもんね・・・。


沙織、今行くから待っててね・・・・・。