「・・・え?」
『先生がキスしてくれないなら自分から仕掛けてみたらどうなの?』
「無理だよ~。」
『だと思った。なら、ちゃんと時を待ちなさい!』
「うん!」
『じゃあ、月曜日に会おうね!』
「うん、ばいばい!」
『じゃあね!』
携帯を閉じた私は天井を見上げる。
焦ってもしょうがないよね。
待つことも大事なんだ。
それにしても沙織がデートの事だけで電話してくるなんて、
やっぱりおかしい。
何かあったのか。と思って電話をかけ直そうとすると
丁度、先生がお風呂から出てきた。
「柏木はベッドで寝て。」
「先生は?」
「別に布団敷くよ。」
「一緒に寝たい・・・。」
「え・・・?」
「だめかな?」
「だめじゃないけど・・・。」
「じゃあ、先生は左側に寝てね。私は右側で寝るから!」
「お、おう。」
なんか、先生さっきから様子がおかしいんだよね・・・。
「おやすみ。」
「え?先生?」
寝ちゃった・・・。
もう、しょうがないんだから。
寝てしまった先生の頬に軽くキスをして私も夢の中へ。
私に出来るのは、これくらいだから、いつか先生からちゃんとキスしてね・・・。