僕の台詞に不思議そうに耳を澄まし、空からの視点を僕に移す。

「疲れたんだと思うよ。聞くにそれ普通にしんどそうだもん。やることがないから学問にいそしんだんだろ? それじゃ疲れて当然だ。僕も分からなくないからな。友達少ないし、話し相手なんて居ても稀だし。こうやって屋上に来るのも気楽を求めてだから。青山の場合、不器用なだけなんじゃないかな? 学問にいそしむって、やることなくてもしようとは思わないし、多分、僕なら初日でギブアップ。ほかの人でもそう続く人は居ないはずだ。だから、青山は今まで頑張ってたんだ、遊ぶこともせず、楽しむことも忘れて。今、好きなことが出来たのは次へ羽ばたくための休息。もう一度今までと同じ人生を歩むか、新たな道を築くか。その間に足をついた状態。先を――――――――どうするかの。けど難しく考える必要なんてこれぽっちもないんだぜ、楽しんで楽しんで楽しみつくしてから先を見れば、いつの間にか道が出来てることもあるんだからな」

 自問? これは僕にも言えることなのかもしれない。見える物に蓋をして、見えないものを現実と偽り過ごしてきた日々。もしかして僕はその蓋を少しずらしたのかも。青山に出会って。