なぜ、と考えようとしてみたのだけれど、答えが出ない。出そうで出ない答えに首をかしげる。

「それはな、お前と青山が似ているからだ。お前が、青山の気持ちを分かってやれる奴だからだ。お前が、俺の、信用できる数少ない仲間だからだ」

 答えは身近にあるものだとそのとき初めて悟った。

「頼むって言っても、普通に過ごせばいいだけでしょ?」

何を僕は口走っているのか。自分で呆れてしまう。

「任せていいのか?」

「青山しだいですけどね」

「私は一人でも大丈夫なのですけれど?」

「………」

 何も進展がない。

「じゃあ頼むな。永倉」

「え! 今何も進展なかったですよ」

 平然と何食わぬ顔で、いつしか椅子に座り煙草をふかしている。

「青山。パシリの件は含まれてるからな~」

「そうですか? ならこの部屋を片付けてもらえますか?」

 何で!! 話が滅茶苦茶だなおい! そもそも、この部屋をさばいたのはお前なんだから手伝ってくださいだろ普通!

「えっとーーいやですね、はい」