「まあ気にするな。ちょっとした事故だ」

 事故? 百八十パーセントウソだな。

「そうですか∙∙∙∙∙∙∙」

 聞くも迷惑だと思いご要望に流す。
 奥まで行くとテーブルとパイプ椅子だけが直されていて、女子生徒がちょこんと大人しく椅子に座っている。後ろを通り過ぎその横に僕が座りテーブルを挟んで先生が座る。
 隣を見ると、ジャージ姿で髪の毛が濡れていた? 顔に視線を置く、それはまぎれもなく先ほどの生徒だったのだ。心底おどろいてしまい思わずあっ∙∙∙∙∙∙∙と口走ってしまった。なぜ驚いたのかは自分にも判らないのだけれど、なぜだか身構えてしまう。

「なんだ? 青山のこと知ってんのか」