扉が開き、立っていたのは。

「お。永倉か」

 秋本先生ことスッチーが出迎えてくれた?
 どうもタイミングがまずかったのか、中にいる生徒に向かってだろう、ちらちらと確認をしている。

「転勤するそうですね。お世話になったんで挨拶に来ました」

 軽く来た理由を言うと二カット笑い、そおかそおかと嬉しそうに笑う。見た目のルックスはもろにかっこよく女子生徒に日々付きまとわれている。年齢は二十六歳、独身、趣味がドライブだそうだ。

「タイミングがまずいならまた後に来ましょうか?」

「あーーーーー、青山。一緒で良いか?」

 秋本先生が言うと、数秒後に頷いたのだろう、中に入れと部屋に入れてもらえた。中に入ると、正直おどろいた。だって荒れたように本棚や机がぐちゃぐちゃにさばかれていたのだ。