保健室のソファの上で
携帯を片手におとなしく
杉崎の帰りを待つ真樹。

ガラリ、と音を起てて
開く扉を見てみれば
長めの金髪ではなく、
ゆるふわハニーブラウンの頭。

「あ…」
「真樹ちゃん!」

美羽は真樹を見るなり
飛び着いた。

「わっ…み、美羽さん?」
「会いたかったよ!」


杉崎は羨ましいと思いつつ
2人を眺めて口を開く。

「とりあえず保健室ではお静かに」


真樹の目の前に課題を置き
さっさと教諭机に向かう杉崎。

「あ、これ課題?」
「うん…えと、渡辺さんは…?」

たどたどしく言う真樹。
それとは正反対で
明るく答える美羽。


「自主学習だよっ!」
「サボりじゃねーか」

突っ込みを入れた
杉崎を睨む美羽。
それを見て
クスクスと笑う真樹。