ようやく入学式が終わり、下校となった。


門の所でゆいを待っていると、後ろから声をかけられた。


「ごめん!遅くなっちゃった」



ゆいかと思い、振り返ってみる。


「別に待ってな・・・?」

「あれ?」



って誰だよ。


思い切り人違いだった。


「ごめんなさい!後ろ姿が似てたから、つい・・」


「別にいいよ。気にしてないから。」


「ありがとう・・。あの、1年生ですか?」


「うん。あ、君も?」


「そうなんです」


「敬語じゃなくてもいいよ。同じ1年なんだし」


つい笑ってしまった。



そんな俺を見て、相手もなんだか笑ってる。



・・・それにしても、この子・・。


「クラスどこ?同じクラスじゃないよね」



「え?あぁ、俺1-1だよ」


「そっか。私1-4なの」


「へぇ。てか、1-4だったら俺の彼女と一緒じゃん」

「そうなんだぁ。てか彼女さんいるんだね」


「ま、まぁな」


ゆいと付き合ってからの月日は、あまり長くない。


だからか、未だにゆいを、彼女とか言われるのにも照れるんだよな。