私が城川さんを知ってから1週間。
たまに廊下で見かけたりするとやっぱり綺麗だって思う。
「私も綺麗になりたいなぁ…」
「唯さぁ城川レミ見るたびにそれ言ってるよねぇ」
放課後、
教室でひかりとお喋り。
「だってぇ…」
「んもぉ!人間中身だよ!中身を磨け!」
…なんかそれって…
私がもう手遅れみたいな言い方…
「だけどぉ…」
「はいはいっ!じゃあ努力したら?」
「…うん……」
「唯~」
翔也が教室のドアに寄りかかりながら私を呼んだ。
「おっ!お迎えきたね!じゃあまた明日ね♪」
「うん♪ありがとっ!じゃね!」
そう言って迎えに来てくれた翔也のもとへ行く。
「行こっか」
「うん!ありがとね」
「いえいえ」
翔也とは毎日一緒に帰れる訳じゃない。
だからこうやって一緒に帰れるのは私にとってすごく嬉しい事。
夕方の幸せな一時??
なんてっ♪
この時は不安なんてこれっぽっちもなかった。
この時はね。
これから…
毎日が、
不安で不安で…
壊れちゃいそうな気持ちになるなんてね。
信じたくなかったよ。