好きなんだね。

翔也の事が。

けど、こんなやり方はおかしいよ。



「別れてよ…、翔也君と今すぐ別れて」


「そしたらもう何もしないよ??
嫌がらせもしないし、呼び出したりしない」


嫌がらせ…

女の子の視線が痛かった事が何度かある。


「早く。今すぐ。電話してよ。
翔也君に…」


まだ私を壁に押し付けたまま、涙を流しながら言う。


「ケータイあんでしょ??出して」



「……………やだ…」



「「…は??」」



「………やだよ…」



怖くない、怖くない。


こんなの…負けたくない。