『おまえの気持ちは分かってた…俺に好意を持ってくれてること、分かってた‥』



毎日メールして、喜んだり拗ねたり、相談したり、


眠れない夜には

眠れるまで付き合ってくれてた。





『俺とおまえは、教師と生徒で‥』



そんなこと恋する前から分かってる。



恋してからなんて、痛いほど分かってる。






『付き合うことは出来ない…。』






心のどっかで予想していたサヤからの答え。




テストの点数を予想しても当たらないくせに




こんなときに的中しても嬉しくない。





『でも本当に嬉しかったよ。ありがとうな。』




サヤは、笑ってない。




声も少し震えて泣いてる。





泣きたいのは私なのに。





なぜ、涙が出てこない?







『そっか。亜矢もサヤを好きになれて良かったよ!毎日楽しかった。眠れない夜、心配してくれたのも嬉しかった…ありがとうね♪』




出来るだけ元気に、



明るく、



振る舞った。




本当はそうじゃないのに



今すぐにでも、泣きたい。



どうして



ってサヤを困らせたいのに…







しばらく沈黙が続いた。