すると突然、何かを思い出したかのように璃玖が口を開いた。
「ねぇ、今伝説始まってるらしいよ。」
「は?」
突然、意味の分からない事を言われた反射的に反応してしまって、璃玖が少し目を細めた。
「『那龍13代目伝説』だって。」
ネーミングセンスっていうかそのまんま…
「那龍はじまって以来、異例な事ばかりだから伝説として語り継がせたいんだって。」
「え?誰が?」
無駄に気になったので聞いてしまった。
「知らない。」
「…。」
「たぶんミーハーな子じゃない?噂が噂を呼んで広まっていくから。」
もう、理解不能だ。