このまま時間が止まってしまってもかまわない


そう思った時、



「よぉ、由莉。戻ってくんの遅いつーの。」



と、聞こえてきた声。



「戻ってきたと思えば、相変わらずいちゃついてんなー。せっかく心配してやったのに。」



夜琉の中にいた私わ夜琉の腕をすり抜けて声の主を見た。



「…ー弘樹。」



10日間ぶりぐらいに見た弘樹に笑顔を見せられなかったのわきっと弘樹の左半分のに大きな痣があったからだろうー…



頬から目の近くにかけてある痣。



痛々しいぐらいの痣。
だけど弘樹わ痣なんてないかのように口角を上げ、軽く目を細めいつもと変わらない表情を作っていた。