別に悲しくも、辛くもなかった。


ただ、涙が一粒こぼれただけ。


自分でも、意味が分からなかったー…



なぜ涙がこぼれたのか、なぜこんなにも心が温かいのか、なぜ夜琉が切ない目で見てくるのか


全部意味がわからなかったー…



ただ夜琉がゆっくり伸ばしてきた右腕が、私の全てをシャットダウンさせたー…



周りの雑音も、
私の視界も、


全て夜琉の匂いにくるまれたー‥




私の耳元でささやかれた声わ甘く、色気があったー‥



ストレートすぎる言葉に
飾ることのない言葉に


私の思考までもシャットダウンさせられたー…