公園について、

ベンチに腰をかけた。

夜の公園は、

いつになく静かだ。



「もうすぐ夏だな。」

「そうだね〜。」



今思えば、

康介とこうやって二人きりで話すのは初めてだった。

そう思うと、

勝也のことなんて考えてる余裕すら無くなってしまった。

一気にドキドキが私を支配した。



康介にどうしても聞きたいことがあった。

彼女は…居るのか。。。

康介だったら人気者だから、

実は他校に彼女が居る…とか、

そんな感じかもしれないとずっと思っていた。




「あのさ〜…。」

「ん?」

「康介って、彼女とか居るの?」



聞いてしまった…。



「なして?」

「いや、なんとなく…。」

「彼女……欲しいかもな。」



……てことは、

居ないってこと?

それってすっごく嬉しい情報かも。



「モテないね〜!!康介は!」

嬉し過ぎて出た言葉がこれだった。

今私の顔は見ないで欲しい。

顔いっぱいに、

〝嬉しい″って文字が描かれてると思うから。