「ーーで、あるからして、」 興味がわかない話が耳を通り過ぎていく。 「じゃあこの問題を…崎元!」 「…はい。」 話は聞いてなかったけど、例題を見れば大丈夫だ。 カッカッ・ チョークの音だけが教室に響く。 「これでいいですか?」 「ん!正解だ。」 パチパチパチ… まばらな拍手が起こる。 「凄いな!礼人!」 「あんなの、陽太郎も楽勝だろ?」