「暑いよ太。(フトシ)もう少しあっち行けよ」
「冷たいなぁ、小粒(コツブ)う。それが婚約者に対する態度かあ?」
「親同士が勝手に決めた婚約なんて、今時誰が従うんだってえの!」
ボーイッシュな小さい女の子の後ろを、アンコ型の力士然とした巨大な男子がボテボテと付いてまわっている。
「だって俺が痩鼠(ヤセネズミ)家に婿養子に入らなきゃ、痩鼠の血が絶えてしまうんだよ?」
「ばあか! そんなのお前が考えることじゃねえんだよ。それに……」
「冷たいなぁ、小粒(コツブ)う。それが婚約者に対する態度かあ?」
「親同士が勝手に決めた婚約なんて、今時誰が従うんだってえの!」
ボーイッシュな小さい女の子の後ろを、アンコ型の力士然とした巨大な男子がボテボテと付いてまわっている。
「だって俺が痩鼠(ヤセネズミ)家に婿養子に入らなきゃ、痩鼠の血が絶えてしまうんだよ?」
「ばあか! そんなのお前が考えることじゃねえんだよ。それに……」