ノッソリと厳つい男子が現れた。


「なによ。靭(ジン)にあげるために一生懸命作ったんじゃないんだからね」


「でもそれ、お前が喰うには多過ぎんだろ。捨てるんじゃ反エコロジーだ」


「解ったわよ。勿体無いけど貴方にあげる。でも美味しかったらジャッ君に宣伝してよね!」


「おお、任しとけ」


 そう言うが早いか剛田靭(ゴウダジン)は弁当箱を女子から取り上げ、あっという間に平らげてしまった。


「ごっそさん、また宜しく頼むわ」