「靭のゴーリキーと」


「齡のスルバージャ」


「静香先輩のテレパシーと」


「椎菜のラウドネス。どう? 私達が組めば怖いもの無しでしょ?」


 静香の笑顔に連られて、みんなの顔も輝いている。


「人助けも悪者退治も、悪くないかもな」


「もっと活躍出来ますね、先輩」


「なんか僕達、ヒーローみたいだね」


「それじゃ、決まったわね。私達は同志ということで」


 そう言ってテーブルの上に差し出された静香の白く細い手に、みんなの手のひらが重なる。


「宜しく!」


「でも椎菜。貴女さっき私のこと冷徹って言ってたわよね」


「いや、あれはその……」


「まあまあ。楽しくやろうぜ」


「本気じゃないわよ、フフフ」


「なんだあ、びびって損しましたあ」


「ワハハハハハ」


 彼らの笑い声は、青空にスルスルと吸い込まれて行った。